思い出の梨の木を守ることができた|鳥取県40代男性
八頭町で叔父から大きな農地を相続しました。叔父はそこで「二十世紀梨」を育て、近隣に販売していました。しかし、都会で仕事をしている私にはその農地を管理する時間も知識もありませんでした。考えた結果、その土地を手放すことに決めました。
ただその農地の中には特別な場所がありました。それは叔父が私が子供の頃、夏休みに遊びに来た時に一緒に植えた梨の木が立っている場所。その木は年々大きく育ち、美味しい梨を実らせていました。この特別な場所だけは手放したくないと感じ、その一部を売却しない方法を探しました。
そこで思いついたのが、農地の大部分を地元の農家に貸し出し、私が思い出深い梨の木がある一部のみを残すという方法でした。私は地元の士業の人と農業協同組合に相談し、農地を継ぐ農家を探しました。
数週間後、若い農家の方がその土地を借りると申し出てくれました。彼は叔父の梨を高く評価しており、その栽培方法を続けていきたいと思っていました。これにより、私は思い出の梨の木を守ることができ、同時に農地は適切に利用されることになりました。
相続はしばしば困難な問題をもたらしますが、その問題を解決するための新たな視点やアイデアがあれば、困難な状況でも有意義な結果を得ることができることを学びました。